防犯対策の指針「防犯の4原則」とは
「防犯の4原則」とは、犯罪を未然に防ぐために重要とされる基本的な考え方のことです。自治体なども啓発活動でこの考え方を紹介しており、防犯対策を講じる際の指針となっています。

防犯の4原則とは次の4つです
1. 光(ひかり)—「明るさ」で不審者を寄せつけない
犯罪者が嫌う防犯要素は「光」「音」「時間」「人の目」です。これを防犯の4原則と言います。まず、一つ目の要素である「光」について説明いたします。犯罪者は自分の姿が見られることを嫌うため、建物周囲を明るく保つことで侵入を思いとどまらせる効果があります。夜間や死角の多い場所に光を当てることで、不審な行動が周囲から見えやすくなり、リスクを高めることで犯行を断念させます。
実践例
玄関や勝手口、駐車場に威嚇効果の高いセンサーライトを設置する。
庭や通路、建物裏などには防犯環境づくりを目的とした常夜灯をつける。
2. 音(おと)—「音」によって威嚇・周知・時間稼ぎ
不意に大きな音が鳴ると、犯罪者は驚き、動揺し、犯行を中断する可能性が高まります。また、異常を周囲に知らせる効果もあり、第三者の介入を招くリスクを感じさせることで、犯行を断念させる心理的なプレッシャーを与えます。
実践例
警報ブザー付きの窓センサー・ドアセンサーを取り付ける。
歩くたびに大きな音を出す防犯砂利を敷く。(例:通路・窓の下)
非常時に使える携帯防犯ブザーを持つ。(特に高齢者や子どもに有効)
3. 時間(じかん)—「侵入に時間をかけさせる」
侵入や犯行に時間がかかるようにすることで、「長く現場にとどまれば発見される」という危機感を犯人に抱かせます。関係機関の調査によれば、5分以上かかると約7割の犯罪者が犯行を諦めるという結果もあり、時間的ハードルは非常に有効な防犯手段です。
実践例
窓やドアに二重ロック(補助錠)をつける。
窓に防犯フィルムを貼る。(打ち破り・焼き破り等の対策)
防犯ガラス(合わせガラス)に交換する。
シャッターや格子など物理的障害物を設置する。
4. 人の目(ひとのめ)—「見られている」と意識させる
犯罪者は「見られている」と感じる状況を非常に嫌います。実際に人がいなくても、防犯カメラや「誰かに見られているかもしれない」という環境があることで、発見・通報のリスクを意識し、犯行をためらう傾向があります。
そのため、建物の周囲の視認性を高めることが非常に重要です。たとえば、生い茂った庭木や雑草は、侵入者にとって格好の隠れ場所となります。そこで当店では、防犯対策の一環として庭木の剪定サービスを提供しております。通行人や近隣住民の視線が建物に届きやすいように環境を整えることで、「人の目」の効果を最大限に引き出すことができます。
剪定により、見通しの良い空間をつくることは防犯上の大きなメリットであり、日々の安心にもつながります。
実践例
防犯カメラの設置。(録画していなくても存在が抑止力)
「防犯カメラ作動中」「地域で防犯パトロール中」などの警告ステッカー。
町内会などによる地域見守り活動や挨拶運動。
生垣や塀を低め・透明性ある素材(フェンス)にして見通しを確保、庭木の剪定。
4原則の組み合わせが効果的
「光・音・時間・人の目」という防犯の4原則は、それぞれが個別に防犯効果を持っていますが、これらを複数組み合わせることで、相乗的に犯罪抑止力が高まります。なぜなら、犯罪者は計画段階で「リスク」「手間」「発覚の可能性」「逃走経路」などを総合的に判断するため、一つの要素だけでなく複数の障壁があるほど計画を断念しやすくなるからです。
たとえば、
「光」+「人の目」
センサーライトで不審者を照らし、通行人や隣家からの視線が届く環境にすることで、「ここは目立つ・見られている」という心理的プレッシャーを強く与えます。
「音」+「時間」
防犯砂利の上を歩くと音が鳴り、防犯フィルムによりガラス破りに時間がかかるようになることで、不審者は焦り、発見リスクを感じて途中で逃げ出す可能性が高まります。
「時間」+「人の目」+「剪定された見通しの良い庭」
防犯フィルムや補助錠によって侵入に時間がかかる上に、隠れる場所がない開けた庭では周囲からの視線を強く感じさせるため、計画実行をためらわせます。
このように、「1つの原則で対処できない部分を他の原則が補完する」ことで、死角のない多層的な防犯体制を築くことができます。まさに、防犯は“総合力”が鍵なのです。
防犯4原則の活用:環境別おすすめ組み合わせ例
ケース1:道路に面した開放的な住宅
特徴:通行人が多く、人の目が届きやすい
おすすめ組み合わせ | |
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光 | 門柱ライト(SWL-HB101)+玄関センサーライト(W-620) |
人の目 | 庭木を剪定し、見通しを確保 |
音 | 通路や窓下に防犯砂利を敷設 |
時間 | 玄関・勝手口に補助錠、防犯フィルム |
ポイント
自然な監視性(通行人や隣人の視線)を活かし、防犯設備は“気づかせること”に重点を置く。剪定によって隠れるスペースをなくすことが特に有効です。
ケース2:裏通りに面した目立ちにくい住宅
特徴:死角が多く、人の目が届きにくい
おすすめ組み合わせ | |
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光 | 敷地裏手に人感センサーライトを設置 |
音 | 裏口や勝手口周辺に防犯砂利+窓用警報ブザー |
時間 | 裏口のドアに補助錠、窓に防犯フィルム |
人の目 | 防犯カメラの設置と「録画中」ステッカー掲示、庭木の剪定で見通しを確保 |
ポイント
人通りが少ないため、「自動的に反応して知らせる仕組み」と「録画や警告による心理的抑止」が重要。音・光・見通しの良さを組み合わせることで人目の少なさをカバーします。
ケース3:空き巣被害が出やすい新興住宅地
特徴:外構が整っており、まだ住民の目が行き届かない
おすすめ組み合わせ | |
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光 | 敷地入口と勝手口にセンサーライトを2基配置 |
音 | 防犯砂利で裏側や側面通路の侵入音を可視化 |
時間 | 玄関・掃き出し窓・勝手口すべてに補助錠+防犯フィルム |
人の目 | 剪定済の低木+「防犯カメラ録画中」ステッカー+地域パトロールの協力を依頼 |
ポイント
設備の新しさと整備された外構を逆手に取り、見通しのよさを防犯に活用。地域の防犯意識の啓発と組み合わせて、街全体での防犯意識を高めましょう。
導入の流れ
防犯対策は「気になったその時」が始めどきです。
当店では、お客様のご不安やご相談にスピーディーに対応し、安心をお届けする仕組みを整えています。
まずは、お電話またはWEBフォームからお気軽にご相談ください。
お客様よりご提供いただいた図面や建物の情報、敷地写真などをもとに、専門の防犯アドバイザーが状況を把握し、防犯リスクを的確に分析いたします。図面や間取りから「侵入されやすい箇所」や「死角になりやすい場所」を見極め、経験に基づいた防犯対策を設計します。
その分析結果をもとに、「光・音・時間・人の目」の4原則を取り入れた最適な防犯プランをご提案いたします。
たとえば、通行人の目が届かない裏口にはセンサーライトと防犯砂利を、視界を遮っている庭木はプロの手で剪定し、見通しの良い安全な空間へ。お客様のご要望やご予算に応じて、必要な対策を無理なくご提案いたします。
プランが決まりましたら、施工までワンストップ対応。庭木の剪定、防犯ライトや防犯砂利の設置、防犯フィルムの貼り付けといった作業をまとめてお任せいただけます。面倒な手配も不要で、すべて当店が責任を持って施工いたします。
もちろん、施工が終わってからが本当のお付き合いの始まりです。
お住まいの状況や季節の変化に応じた剪定や防犯の見直しなど、定期的なサポートもお任せください。「これで安心」と感じていただける環境づくりを、私たちがしっかりと支えてまいります。